ジーンズの王様、最高峰はヴィンテージジーンズだと思います。復刻やレプリカジーンズを穿いていましたが、ヴィンテージジーンズに興味を持つようになり所有してみたいと思うようになりました。
ヴィンテージジーンズは高額
ヴィンテージジーンズは年々高騰し続けています。
ヴィンテージのジーンズの定義は人によると思いますが、80年代のリーバイスなども最近はかなり値上がりしています。
高額で手が出し辛かったり、出せなかったり、買ったけど勿体なくて穿けないと思っている方もいらっしゃるかと思います。
私は初めてヴィンテージジーンズを買う時に少し勇気がいりましたし、状態の良い物は勿体ない気がして穿いていない物もあります。
少し気軽に穿けそうな色落ちが進んだ物でも決して安い買い物ではありません。
気軽にヴィンテージジーンズを穿いてみたい
お手頃に買えて、もう少し気軽に穿けるヴィンテージジーンズってないのだろうかと悩んでいた時に知ったのが国産ヴィンテージジーンズでした。
国産ヴィンテージジーンズとは
1960年代〜1970年代にアメリカからデニム生地やパーツなどを輸入した物を日本で縫製して完成されたジーンズが国産ヴィンテージジーンズ(国産ビンテージジーンズ)です。
日本でジーンズを作ろうとした1960年代当時は日本でデニム生地は作られておらず、1973年に国産のデニム生地が誕生したと言われています。
そんな事情から生まれたのが国産ヴィンテージジーンズです。
国産ヴィンテージはこんな人にオススメ
- 初めてヴィンテージジーンズを購入する方
- 色落ちを重視する方
- とにかく安くヴィンテージジーンズを購入したい方
- あまりブランドは気にしない方
使用されてる生地のメーカー
リーバイ・ストラウス社に生地を供給していたコーンミルズを筆頭にキャントンテキスタイルミルズなどアメリカのメーカーの生地が使われています。
アメリカ製の生地が使用されているかの判別方法
先程も述べたように73年に国産のデニム生地が誕生しましたので、73年以降はアメリカ製の生地から日本製の生地に切り替えたり、アメリカ製と国産を併用したメーカーもあると思います。
ジーンズのフラッシャーや内側の織りネームに
- MADE IN USA
- MATERIAL MADE IN USA
- FABRIC MADE IN USA
などと表記されていたらアメリカ製の生地が使われています。
こちらは全て私物になります。





確かに生地やパーツはアメリカ製ですが日本で縫製され作られた物です。当時殆どのメーカーがMADE IN USAと表記していました。
この表記が誤解を招く恐れがあるので1973年辺り、それ以降はMADE IN USAの表記はされなくなったそうです。
上記の表記のない物でもアメリカ製の生地が使用されている物もあると思いますが「MADE IN USA」などの表記があると確実にアメリカ製の生地ですので狙い目だと思います。
メーカーは当時、舶来品、アメリカを全面に出したかったのだと思いますし、そうしないと売れなかったのかもしれません。
消費者もアメリカに憧れそれを求めていたのだと思います。
何故アメリカ製の生地が狙い目なのか
シルエットや縫製などは現代のジーンズでも再現できると思います。
当時のミシンで縫製したジーンズがとても人気があるようです。
色んなメーカーさんが当時の生地を解析などして生産していますが、近づける事はできても生地は当時と同じ物はできないと思います。
日本製の生地も悪くないと思いますが、60年代から70年代のアメリカ製の生地なので、アメリカのヴィンテージジーンズに近い色落ちが期待できるのがその理由です。
コーンミルズ製の生地ならリーバイスの501Eや66と同じ時期の生地になります。
高品質で低価格なジーンズ
そして国産ヴィンテージをすすめるもう1つの大きな理由が価格です。
アメリカのメーカーのヴィンテージだと型番やサイズや状態によりますがかなり高額になります。
国産ヴィンテージジーンズは状態が良くてもアメリカのヴィンテージジーンズの1割未満や数千円で買える事が多いです。
国産ヴィンテージジーンズの特徴
ジッパーフライ
ベルボトムはボタンフライが多いですが、一般的なストレートやスリムストレートなどは、ほぼジッパーフライになります。主にTALONとSCOVILLのジッパーが使われています。
先程の「WESTERN JEANS」の件で思った事ですが、アメリカでは東海岸向けにジッパーフライモデルで販売されたという経緯があります。
ボタンフライではなくジッパーフライで「WESTERN JEANS」を売りにしたのは、個人的にとても興味深いです。
おそらくボタンフライに比べ着脱が容易なジッパーフライの方が当時の日本人には受け入れられるだろうと判断されたのだと思います。
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シルエット
ストレートのシルエットはテーパーが殆どない物が多いです。
今っぽいスリムストレートなどもありますが数が少ないです。
サイズ感
国産ヴィンテージジーンズは当時の日本人に合わせて作られた為に表記サイズより2インチぐらい小さく、特に腰回りとヒップ回りが小さいです。
細身に作られている物が多く、股上も浅めが多いです。
生地
アメリカ製の生地はもちろんですが、防縮加工された生地やワンウォッシュされた物が殆どです。
防縮加工されてない生地も極稀にあると思いますが、ジーンズの醍醐味の1つである「シュリンクトゥフィット」の儀式はほぼ出来ません。
ヴィンテージジーンズは色落ちが遅いと思いますが、国産ヴィンテージジーンズも同様だと思います。
リベット
リベットはSCOVILL製が多いと思います。
リベット裏はリーバイスがギャラ有りのXXに使われていた銅製が使用されている物もあるのは興味深いです。
国産ヴィンテージジーンズには、隠しリベットは使われている物は少ないと思います。
最後にメリットとデメリットを書いてみたいと思います。
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メリット
- アメリカ製のヴィンテージの生地を使用してるのに驚く程安い
- 日本人の体型に合わせて作られている
デメリット
- サイズが小さめ
- 玉数が少ない
- ストレートはジッパーフライのみ
- 各社ディテールや見た目が似ている
- 資産価値が低い
玉数に関しては国産での流通でしたのでアメリカのヴィンテージよりも更に少ないです。
リーバイスなどヴィンテージ同様に数は減り続けてると思いますが相場は安いです。
真面目に作られた、れっきとしたヴィンテージジーンズだと思いますし、確かな品質だと思いますがマイナーなイメージだったり認知度が低いからなのか安いです。
買って穿くには良いですが、リーバイスのヴィンテージみたいに資産価値は高くなく今後も極端な値上がりはないと思います。
穿いてて誰とも被らないと思いますし、生地が素晴らしくコスパも良いので色落ちを重視したい方にはオススメしたいです。
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